業界再編

【リフォーム業界】住宅・リフォーム業界のビジネスモデルを再考する① ― iOffice 代表取締役 五十棲剛史

 

これまで指摘してきましたように、自社の企業価値を上げようと思うと、住宅業界もこれまでのショット中心のビジネスモデルに加え、如何にストック型のビジネスモデルを加えるかを真面目に検討する必要があります。

 

新築やリフォームの「請負」を主たる業務としてきた会社にとっては、毎月「チャリンチャリン」と入るストック型のビジネスモデルといっても、ピンとこない人が多いでしょう。

 

このコラムの1回目にラスベガスでCESの視察をしてきた話をしました。そのCESのアジア版が6月11~13日に上海であり、私はそれも視察してきました。

 

CESアジアの目玉は、まさしくスマートホームです。

 

私は、いずれスマートホームが一般化される頃には、住宅やリフォームの売り方もまるで変わり、ビジネスモデルそのものが変革するのではないかと予想しています。

 

スマートホームとは、わかりやすく言うと、住宅そのものをインターネットでつなぎ、そこに住む人々にとってより快適で、健康で、安心して暮らせるように、生活そのものを最適化して行くものです。

 

最近「モノからコトへ」ということをよく聞きます。これまで当たり前のようにモノを売っていた業界も、サービスを利用してもらい、その利用に合わせて課金するようにビジネスモデルを変革することが検討されています。

 

このように説明しても多くの方は、特に住宅業界ではピンとこないと思います。

 

しかし上記の説明を最近よく聞きませんか?

 

自動車業界では、「MaaS」という言葉を聞く機会が増えたと思います。

 

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、直訳すると、「サービスとしての可動性、移動性」となります。

 

MaaSの似たような言葉としてSaaSが有名で、これはSoftware as a Serviceの略です。

 

例えば皆さんがよくお使いのマイクロソフトのWindows Officeも、CD-ROMなどのパッケージで売られていました。数年に一度、大きなバージョンアップをし、その度に買い換える必要がありました。

 

それが今やOffice 365としてインターネットを通じてサービスを利用できます。細かいバージョンアップは頻繁に行われ、利用者は固定の年会費を払うだけで、いちいち買い換えなくてもバージョンアップを行えます。

 

今、この発想を自動車に取り入れようとしているのが、MaaSです。自動車は大変革期の真っ只中で、10〜20年後には自動運転車が主流になると言われています。その時には、自動車をユーザーに売るのではなく、必要な時に必要な車をサービスとして利用してもらうというように、ビジネスモデルそのものの発想がまるで変わるのです。

 

同じことが住宅業界にも起きると私は見ています。

 

執筆者紹介 株式会社iOffice 代表取締役 五十棲 剛史 氏

京都生まれ。大手百貨店、コンサルティング会社を経て、1994年船井総合研究所入社。入社以来クライアントの業績アップ技術には長けており、「行列のできるコンサルタント」として、船井総研全コンサルタントの中で、11年連続コンサルタント実績NO.1など不滅の記録を数々樹立。その後、船井総研ホールディングスの事業開発取締役として、アドテク等の新規事業を手掛け全て成功に導いている。2018年3月24日退任後、「世界に通用するスタートアップ企業をつくる専門に支援をしたい」という思いで、iOfficeをスタート。