調剤薬局

【調剤薬局M&A】ドラッグストア業界の大再編

ドラッグストア業界に大きなニュースが発表された。ココカラファインがマツモトキヨシホールディングスと資本業務提携を開始するというニュースである。

 

また、ココカラファインはスギホールディングスとも資本業務提携に関する検討を開始すると発表した。

 

一気に業界順位が入れ替わる

ココカラファインは業界7位で売上高4,005億円(2019年3月期)、マツモトキヨシホールディングスは業界5位で5,759億円(2019年3月期)である。この2社が統合することになれば、売上高は9,764億円となり、業界1位であるウエルシアホールディングスの売上高7,791億円(2019年2月期)を一気に抜くことになる。

 

また、ココカラファインと業界6位で売上高4,884億円(2019年2月期)のスギホールディングスの2社での合算でも8,889億円となり業界1位となる。この統合が実現すれば業界の構図が大きく変わることになるだろう。

 

調剤薬局業界にも大きな影響

調剤薬局の店舗数・売上高をみると、ココカラファインの調剤薬局取り扱い店舗は292店舗、売上高587億円である。マツモトキヨシホールディングスの調剤薬局取り扱い店舗は289店舗、売上高457億円である。単純合算で581店舗・1,077億円となる。

 

またスギホールディングスの調剤薬局取り扱い店舗は833店舗、売上高911億円であり、ココカラファインと合算すると1,125店舗となり、調剤薬局最大手のアインホールディングスの店舗数に迫る数となる。

 

このようにドラッグストア業界の再編は同業だけでなく、調剤薬局業界へ大きな影響を与えることが考えられる。

 

今後の大再編のきっかけとなるか

 

ドラッグストア業界はこれまで、大手チェーンが中小のドラッグストアを買収しながら店舗を拡大し、医薬品から日用品まで販売することで、ここ数年大きく業界全体も成長をし、市場規模は7兆円を超えている。

 

特に現在首位のウエルシアホールディングスは、多くの各地方地場No.1ドラッグストアをM&Aをすることで拡大をしてきた企業である。

 

しかし、そうした中で競争は激化し出店余地も限られてくるようになっており、市場成長率も鈍化してきている。

 

そんなさなかの今回のニュースである。今回の3社以外にも、本件の提携によって、首位の座を奪われることになるウエルシアホールディングスをはじめとした大手ドラッグストアの統合のきっかけになるのではないか。

 

中堅ドラッグストアはますます厳しい環境に

前述したように、首位のウエルシアホールディングスをはじめドラッグストア大手は地域の地場企業をM&Aによってグループに入れることによって成長をしてきた。これにより大手10社の業界シェアが高まるにつれて、ここ数年のドラッグストア業界のM&Aは各地域で数十店舗を経営しているようなNo.1企業に限られてきている。

 

そうした中で現在、各地域で独立系で経営をしているドラッグストアチェーンは今後、より一層過酷になる競争の中で経営をしていかなければならず、大手のグループ入りも今後も出てくるのではないか。

 

昨今のドラッグストアの主要なM&A

 

 


業界再編部 沖田大紀

青山学院大学経済学部卒業後、大和証券株式会社を経て、日本M&Aセンターに入社。入社以来、栃木県・埼玉県・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・香川県・徳島県・愛媛県・高知県の調剤薬局担当として、M&A支援に取り組んでいる。