調剤薬局

【調剤薬局業界M&A事例】非常に繁盛している時だからこそ検討した資本提携

【譲渡企業様】

企業名

株式会社チェリー

業種

調剤薬局

売上(M&A当時)

約2億円

オーナー様のご年齢

36歳

 

【譲受企業様】

企業名

株式会社グラム

業種

調剤薬局

売上(M&A当時)

約111億円

オーナー様のご年齢

非開示

 

 

非常に繁盛するからこそ検討した資本提携

今回の事例は、2019年6月に中堅調剤薬局チェーンである株式会社グラム(株式会社G&Gワークスホールディングス)に優良調剤薬局1店舗を譲渡されたオーナーの成功事例の紹介です。

 

夫婦二人三脚ではじめた駅前の調剤薬局

 

チェリーのオーナーは、新卒で店舗の薬剤師として勤務していました。日々の業務をこなす中で、しだいに既存の調剤薬局への疑問を抱くようになりました。いつか自分で「新しい形の薬局」、気軽に立ち寄れて、いつでも人が集まってくる、公園のような場所を作りたい、という気持ちが日に日に強くなっていったそうです。

29歳になった時、戸塚駅の駅前の薬局で経営がうまくいかず閉局するという話を耳にしました。ちょうど近くのクリニックで院長をやっていた父親の勧めもあり、閉局する薬局を引き継いで新しく薬局をオープンすることになりました。奥様も薬剤師であったことから、夫婦2人でのスタートとなりました。

 

患者から患者へ評判が広がり繁盛店へ

 

もともと経営がうまくいかず閉局した薬局を譲り受けたので、自然と患者が集まるわけでもありません。オープン後、数年は経営の厳しさを実感することになりました。

 

奥様と毎晩深夜まで一生懸命に働き、一人一人の患者に真剣に向き合う中で、一人ずつ信頼を寄せてくれる患者が増えていったそうです。

 

そして毎年のように処方箋受付枚数は増えていき、駅前の好立地という利点をようやく活かすまでになり、月に3千枚もの処方箋を受け付けられるようになりました。

 

従業員、患者、ドクター、そして家族の為にできること

 

年々経営状態も良くなっていった一方で、それと反比例するように今度は薬局管理に苦戦するようになりました。

 

今までは奥様と二人で受付できる仕事量だったため、一人一人の患者と向き合いながら理想的な薬局作りができていました。

 

しかし妊娠出産により奥様が今までのように働けなくなったこともあり、何人もスタッフを抱えながら運営していく必要が出てきたのです。

 

駅前に立地しているとはいえ、薬剤師の採用は苦戦が続きました。処方箋は日に日に増える反面、採用は追いつきません。オーナーに掛かる負担は増えていき、時には深夜までの残業が続きます。生まれた子供ともろくに遊ぶこともできなかったそうです。

このような限界を迎えた状況の中、従業員、患者、ドクター、そして何より家族の為になにが一番かと考えると、会社が良い状況のうちに将来的に長く地域医療に貢献できる体制を整えることが必要ではないかと考え始めました。その結果出た一つの答えが、M&Aによる資本提携です。

 

お相手を選ぶ上で大事にしたこと

 

より大きな資本を持つチェーン薬局との提携を検討されるようになり、弊社含めて複数のM&A仲介会社の担当者と面談したそうです。

その中で日本M&Aセンターは、

(1)実績がNo.1であること
(2)チェリー薬局のことを綿密に研究し「企業概要書」を作ることを最も大事にしていること
(3)その業務プロセスから最適な提携先を紹介してもらえるのではないかという期待感

以上のことから、弊社に任せることにしたそうです。

一方で、弊社へ求められた条件はスピードでした。

 

現在も処方箋枚数は増える中、薬剤師の派遣に頼る状況で、譲渡オーナーには大きな負担がのしかかっていたからです。

候補先に関しては、月3千枚の処方箋を広域から受付する、とても優良な薬局を経営されていたこともあり、数十店舗から大手企業まで多くの企業から条件提示がありました。

どの企業からもとても良い評価をされており、その中から従業員の雇用や賃金が変化しないこと、企業風土や地域密着の経営など総合的に判断をされて株式会社グラム(株式会社G&Gワークスホールディングス)を選ばれました。

 

本件のポイント

 

本件において、成功したポイントとしては譲渡オーナーの決断が早かったことです。また弊社に全面的に信頼を寄せ、何事も任せてもらえたことも、スピード感を持って希望の相手との提携が実現したポイントでした。

会社の譲渡は大きな決断です。その過程で悩み、前に進めなくなってしまい時間が経過し、情報が漏洩したり、候補先から提示を見送られてしまうケースもあります。

M&Aを決断したら、スピードが重要です。その大事さを実感する事例でした。

業界再編部 調剤薬局業界支援室

寺田 俊平

早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて多様なファイナンス手法をもとに、数多くの企業成長を支援。日本M&Aセンターに入社以来、調剤薬局業界を担当し、現在は大阪調剤チーム立ち上げの責任者として関西圏を中心とした調剤薬局のM&A支援に取り組んでいる。福岡県出身。

早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて多様なファイナンス手法をもとに、数多くの企業成長を支援。日本M&Aセンターに入社以来、調剤薬局業界を担当し、現在は大阪調剤チーム立ち上げの責任者として関西圏を中心とした調剤薬局のM&A支援に取り組んでいる。福岡県出身。