住宅・不動産・設備工事業界

「業界再編時代」が来た!

建設業界関連のM&Aでは住宅業界での2013年11月のパワービルダー6社(一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホーム)の「6社統合」が記憶に新しい。ここまでの規模のオーナー経営者が集まって1度に統合するのは初めての事例である。住宅業界トップの積水ハウスや大和ハウスを越える戸数になり、一気に業界内での影響力を強めた。初回である今回は「6社統合」の意義を考えてみたい。

 

地場でトップクラスのハウスビルダー(10億~30億程度の売上)の事業承継に伴うM&A、つまりオーナー経営者が60歳を超えて、株式を譲渡するという話は良くあったものの、「6社統合」というのは全く違う意味を持っている。「優良」な「後継者」に困っている訳ではない企業が、「企業の存続と発展のために」前向きに結びついたのだ。ここまで成功している企業の一国一条の主が資本のしがらみやオーナーであり続けるという私欲を乗り越えた資本提携という「決断」をできたのは、業界全体に対する危機感のあらわれでもある。

 

ただ単に大きくなるためだけだとすると、それぞれの企業が大きくなれば良かったのだが、今回の提携は単なる規模拡大に留まらない「意義」があるのだ。飯田グループの場合、「誰もがあたり前に家を買える時代」を目指し「日本一のシェア」「より高品質、より低価格」なサービスの提供を目指している。従来は、大手=高品質、高価格 だったが、今後は大手=低価格の時代がやってきたのだ。

 

復興需要、増税のタイミング、東京オリンピックと一時的に「好景気」を迎えているが、実際には人口減少局面が既にスタートしており、業界再編の号砲は鳴ったと言えるだろう。