運送業

物流・運送業界でM&Aが活性化する理由(1)

 

いま物流業界では活発にM&Aが起きています。M&Aというと、一昔前は身売りや乗っ取りというイメージを持たれる方もいましたが、現在は多くの方に「中小企業M&Aは存続と発展のための手段」と正しくとらえていただけるようになりました。私が講師を務める物流企業向けのM&Aセミナーなどでは、M&Aを活用して企業を発展させたいという経営者の方に多くご参加いただいております。(写真)

 

未上場企業のM&Aの目的は、譲渡側としては主に事業承継と会社の更なる発展を目指すためのものです。譲受企業にとっては、年々早くなるビジネススピードへ対応するための成長手段です。皆さんの身の回りでもM&Aが増えてきて、ここ数年間でより身近に感じるようになった方も多いのではないでしょうか。未上場企業のM&Aは必ずしも対外発表をする必要はないので、屋号や事業内容はそのままに、いつの間にか株主が変わっていたなんてことはよくあります。

 

とりわけ物流業界は、今M&Aが活発に起きている業種の一つで、一番大きな理由は後継者不在の問題です。今回はなぜ後継者不在に起因するM&Aが多いのか、解説していきます。そもそも日本全体の後継者不在企業は全体の65%で、3分の2が事業承継の問題を抱えています(出典:帝国データバンク)。物流業界の後継者不在率は平均とほぼ同じ66%ですが、オーナー社長の平均年齢が全業種平均と比べて高いという傾向があります。

 

ただ、後継者不在といってもただ子供がいないというだけでなく様々なケースがあり、それが後継者不在率を押し上げています。どのようなケースがあるのかについては、次回解説いたします。

日本M&Aセンター 業界再編部 運送・物流業界担当 柴田 彰

 

運送・物流業界のM&A